ハローワークが変わります

ハローワークが変わります

ハローワークが変わります

2020年1月6日から、ハローワークとハローワークインターネットサービスが新しくなるそうです。
厚生労働省のホームページで以下リンクのとおり発表されました。

厚生労働省HP「2020年1月6日からハローワークのサービスが充実します!」へのリンクです。
ww.mhlw.go.jp/stf/newpage_06574.html

ちょうど前回の記事で民間企業の職業紹介関連サービスの充実について取り上げて、ハローワーク関連のサービスもIT化に合わせてサービスの充実に向かうのではと書きましたが、実際ハローワークのサービスも変更されることとなりました。

求職者側サービスの変更

現時点では求職者側サービスの拡充内容として以下の内容が発表されています。

【求職者側のサービス拡充】
1.求人票の様式が変わり、労働条件やPR情報など求人情報のより詳細が確認できる
2.自宅のPC、スマホ、タブレットからハローワーク設置端末と同じ情報を閲覧できるようになる
3.ハローワークの求人検索端末がタッチパネル式からマウス・キーボード式に変わりフリーワード検索等できるようになる
3.「求職者マイページ」を開設することができる。「求職者マイページ」では求人条件の保存、応募履歴の確認、求人企業とメッセージのやりとりができる
4.求人申し込みの仮登録ができるようになる
5.求人企業に対して経歴や専門知識、資格や希望条件などをアピール(求職公開)できるようになる

求職者側サービスの拡充内容で、目を引くのは「求職者マイページ」です。今までは気になる求人票は印刷して手元に持っておくか求職番号を手元に控えておいて後日再検索するかしていましたが、今後は「求職者マイページ」からチェックした求人票をいつでも呼び出せるようで、お仕事を選ぶときに役立ちそうです。

また、民間の転職サイトでは自分の職歴等を公開して企業からのスカウトを待つサービスがありますが、ハローワークでも同じく自分の職歴資格等を公開できる新しいサービスが始まるそうです(ただし企業は求職者を直接スカウト(求人への応募の依頼)はできず、ハローワークが求職者と企業のそれぞれの希望条件を確認した上で引き合わせるようです)。

求人側サービスの変更

求人側(事業主側)サービスの変更としては以下のものが案内されています。

【求人側サービスの拡充】
1.「求人者マイページ」を開設でき、会社のパソコンから以下のサービスを利用できる。
  1)求人申し込み
  2)求人内容の変更、募集停止等
  3)職場風景等の画像情報の登録・公開
  4)紹介状の確認、選考結果のハローワークへの連絡
  5)応募者とのメッセージやりとり
  6)求職情報を公開している人の検索(ただし直接スカウトはできず、ハローワークに仲介してもらい双方の希望条件が合致していれば求職者に求人への応募依頼をする、とい う流れのようです)

 求人側サービスの拡充では、なんといってもハローワークへ行かなくても求人申し込みが可能になることが大きいと思います。
 これまでの求人申し込みは所定のOCR用紙を入手してからそこに手書きしたものをハローワークに提出していたので、あまり求人をしない企業だと用紙の入手から始めなければならず、会社が小さいために雑務をすべて自分自身でやらなければならない忙しい事業主にとっては負担が相当大きいものでした。

新しいサービスでは「求人者マイページ」の開設と最初の求人はハローワークの窓口で行う必要がありますが、2回め以降の求人は最初の求人情報を利用することでハローワークに出向かうことなく会社のパソコンで求人申し込みができ、そういった面で事業主の負担は大きく軽減されそうです。

また、求人申込書の「仕事の内容」「その他の特記事項」など自由記入部分は求職者へのアピールに重要な箇所ですが、現在のように用紙に手書きする場合は何文字まで実際に記入可能なのかわかりにくいため、表現や記入内容の推敲がしづらくどうしても不自由な感じがありましたが、そのあたりも解決されそうです(そのほかインターネット地図の切り貼りが普及してきた中、会社略地図を手書きするのは面倒でした…)。

 賃金相場を調べたり求人にどんな惹句が効果的か参考にするためにコンビニ等に置かれている求人紙をチェックするのですが、求人紙を見ていて感じるのが、職場の写真がある求人欄は写真がないものより当然興味を惹かれるし応募する側として安心感が大きくなるのではないかということです(職場がどんな雰囲気か、一緒に働く人たちがどんな人たちかは一番関心が高いところですよね)。
 民間の求人紙に比べてハローワークの求人票は無味乾燥で面白みがないことがもったいないなと感じていましたが、手軽に写真が掲載できるのであればハローワークの求人票もより求職者にアピールできるのではないかと思います。

早期に良質な雇用機会の確保へ

 現在でもハローワークの求人情報は、例えば介護求人まとめサイトのように民間企業を介したものは以前ブログで紹介したGoogleしごと検索にあらわれるようになっています。


 厚生労働省はハローワーク求職情報を民間職業紹介事業者に提供するサービスを開始するにあたり平成27年の資料で「国・地方・民間が、それぞれの役割・機能に応じた連携を強化し、オールジャパンとしての『外部労働市場全体のマッチング機能の最大化』を図る」としており、厚生労働省としてもGoogleしごと検索のように仕事探し・人材探しが捗るしくみは歓迎しているようです(とはいえその流れの中で、人も施設も巨大なハローワーク組織をどのように活かすかという点でジレンマも感じられるのですが)。

 新しいサービスは来年2020年の年明けからです。
 ぜひ使ってみたいと思います。